GoogleのSEOで「サイトをランク付けする」という評価方法に、新たな指標が加わりそうです。それはズバリ!「オーサーランク(Author Rank)=著者の権威」です。
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そもそもの話ですが、数ある検索エンジンの中で「Googleが1番イケテルネ!」と評価される由縁となっているのが「ページランク(PageRank)」というGoogleの創業者である「ラリー・ペイジ(Larry Page)氏」が発表したアルゴリズム。
これは「外部のサイトからのリンクを評価の指標にする」というアルゴリズムで、この理論を実現できたことでGoogleは検索エンジンのマーケットシェアNo.1を獲れました。
この「オーサーランク」少し前からアメリカなどでは「In-depth aritcles(日本未導入)」などで評価対象になってるよ!というアナウンスもGoogleからありましたが、日本では2014/5/11にGoogleマットカッツ氏のハングアウトによって火がつきました。
- オーサーランクとは?
- オーサーシップの設定方法
- 「その分野の事なら○○」ってのがポイント!
- In-depth aritcles とは?
- オーサーランクやIn-depth aritclesが導入されたらどうすればいい?
- まとめ
オーサーランクとは?
オーサーランクとは「著者の権威性」のこと。特定の分野においてのエキスパートの事を指します。例えば、あなたが「うー胃が痛い~。ちょとググってみるか・・・」と検索したときに、1位にいた著者不明の「あなたの胃痛は一瞬で治る!」という怪しげなサイトと、2位にいる医学界で有名な内科の権威「○○氏」が書いたサイトでは、どちらを信じるかは明白です。
ただGoogleをシェアNo.1に押し上げたページランク・アルゴリズムを持っても、その精度は上記のように誰が書いたか分からないサイトが上位にくるケースがあるのも事実。Googleはこのような状況を打破すべく、今回のオーサーランク・アルゴリズムを導入しようとしています。
このビデオの中で「バックリンクの重要性は低くなる」とマットカッツ氏が発言したことが「バックリンクはもう終わったあああぁ~」と拡大解釈され、2~3日ぐらいSEO業界が少し炎上気味になりましたねw。
マットカッツ氏は「将来オーサーランクのような評価指標の精度が高まれば、バックリンクの重要性は相対的に今より少し下がるだろう」と言っています。
つまり、今すぐ外部リンクを上位表示のランキング指標から外したり、オーサーランクのウェートを急激に上げるということは無さそうです。(SEO業者としてはホッとしましたw)
※注釈:Googleは、このオーサーランク(Author Rank)という言葉を、特許申請した言葉としては使っていますが、公式には使用していません。Googleはオーサーシップ(Author ship)という言葉をGoogleウェブマスターツールとGoogle+を関連付ける機能を提供する場合に使っているだけです。ビデオでも使用していませんが、ここでは分かりやすく「その分野のエキスパート=オーサーランク」として扱っています。
オーサーシップ(Author ship)の設定方法
オーサーランク関連でいえば、すでに日本でも導入されているものとして、リッチスニペットの一種「オーサーシップ(Author ship)」(=コンテンツ著者情報 ※検索結果の説明文に著者の写真などが載る機能です)があります。
これはコンテンツに「誰が書いたのか」を紐付けられるもので、このオーサーシップを使って自分のGoogle+のプロフィールと自分の書いたコンテンツをリンクすると検索結果に「載るかもしれない」。。。※Google先生の機嫌によっては載らない場合があるのでガイドラインをよく読んでくださいね。成功するとこんな感じで載ります(ドヤッw!
※オーサーシップ(著者情報)を載せるには、Google+を使う方法以外にschema.orgでマークアップする方法などもあります。Googleではマークアップを確認できる構造化テストツールも提供中。
「その分野なら○○だよね~」がポイント!
Googleは「そのページコンテンツが、どれぐらいユーザーに評価されているのか?」を探るより、「誰がそれを書いたのか?」のランク付けができれば、そのほうが信頼度や満足度の高い検索結果が提供できるだろうと考えているようです。
例えば将棋を、近所で実力は一番(らしい・・)!と評判のおじいちゃんに教わるより、羽生名人に教わっちゃったほうがやっぱり信頼度や満足度は上がりますよね・・・。
Googleはページの評価を、医療や法律、科学はたまた旅行、マーケティング、不動産などのエキスパート著者(Author)に対して重み付けを行い、評価する事にチャレンジしています。
ポイントは「特定分野のエキスパートを取り上げる」と言っているので、有名だけどグルメにうとい大物芸能人がある日突然「あそこの店はおいしいよ~」と発言してもGoogleから評価されることはないでしょう。
将棋あっての羽生名人であって、羽生名人が「原宿の○○って店のパフェが劇ウマ~!」とか言ってもあんまり行きたくない・・のと一緒です(※羽生名人ごめんなさい。。)
In-depth aritcles とは?
「In-depth aritcles」はすでに米国で導入されていますが、この場合、個人というより「○○というメディア(例えばNewYork Times)の記事」として取り上げられているようです。
Googleは有名なメディアでなくても、地方のニュースサイトや個人のブログも取り上げるといっていますが、上記の例では信用あるメディアが表示されるケースが多いのかも・・・逆にいうと、どこにも帰属しない「まったくの個人」の権威性をまだ正しく判定できていないのかもしれませんね(汗。。。※最近の状況を知っている人がいたら教えてください~。
じゃあオーサーランクやIn-depth aritcles が導入されたらどうすればいいの?
みなさん、最近の検索結果の傾向として「定番サイト」が必ず上位にいるのを感じていませんか?買い物系の検索結果には「楽天」や「Amazon」、Howto系では「Naverまとめ」「nanapi」「Yahoo!知恵袋」などが必ずといっていいほど表示されます。
仮にこの超定番サイトをGoogleが検索結果から外してしまうと、それはそれでユーザーにはそっぽを向かれてしまうハズ。Googleも(仮に外したくても)絶対外せないサイトになってしまっているのでしょう。
一方で「超定番サイト以外のサイト」は、正直「玉石混淆」状態。Googleは、そこの精度を高めるために「オーサーランク」を使うことを思いついたのかもしれません。
そうなるとWeb上で商売をする企業が勝つための選択は今後、二拓しか無くなってしまいます。「(1)だれでも知っている超定番大型サイト」を構築する。または「(2)専門性の高いエキスパートが書くコンテンツを持つサイト」を構築するかです。
上記(2)の代表的な例としてSEO業界では、SEMリサーチの渡辺隆広さんや、海外SEOブログの鈴木謙一さんが上げられるでしょう。※「○○企業の△△さん」ではなく「○○メディアの△△さん」というのポイント!
二拓は少々極端すぎるかもしれませんが、つまりGoogleは企業であるにせよ個人であるにせよ、検索結果上に何かを載せたければ「キミ!自分の書いた事にちゃんと責任を持ってね!」という(ある意味当たり前な)メッセージをアルゴリズムに置き換えてメッセージとしているのかもしれません。
長らく匿名性が高かったサイバー空間でしたが、フェイスブックやこのGoogleオーサーランクの登場により、現実世界と同じ社会性と倫理感が必要になってきそうです。
まとめ
お金をガンガン投下して外部リンクをたくさん張ったり、大量ページを自動生成するサイトを構築したりするだけでアクセスを集めることは「パンダ」「ペンギン」「オーサーランク」の3点セットで「ほぼ不可能」になっちゃいそうです。
つまり 今後「アクセスを集めるサイト」を作るためには、かなり手間がかかる事が必須となるでしょう・・・。
でも、これから勝てる企業というのは「この劇的な環境変化をすばやく理解し、頭を切り替えられ、次のアクションに移行できた」企業が勝つんじゃないでしょうか。
逆に言えば、今は頭が切り替えられていない企業がほとんどなので、やるなら今がチャンスです!
マットカッツも「新しいアイデアをクイックにサイトに反映しているサイトなど、巨大なナショナルサイトよりも短期間で高ランクにつくサイトは”よく”ある」と言ってます。なんと言ってもこのBELKAのブログも半年前のアクセスは、ほぼゼロに近かったのに今では15万PV/月にまで延びているので!(←結局、宣伝かw・・・)